コロナによる非正規雇用者の現状
めっちゃ重たいテーマだが、頑張って書いていく。
いま、僕の職場は長引くコロナ禍で何度か事業停止の憂き目にあっている。
最初のうちは在宅でできる仕事をすることで給与を”保証”していたが、だんだんそれも難しくなってきて、ここ数ヶ月は「自宅待機、給料は何割か出します」となってきた。
12月に2週間、1月に2週間と部分的な自宅待機となってきたが、ついにこのまん防で「今日から2月一杯まで、事業所への立入禁止ね。在宅ワークできる業務の人はしてて。できない人は待機ね」となってしまった。
しかも「その分の休業補償は、4月を目処にまとめて出します」という通達のおまけ付き。
ドゲゲーン。
それって、1月途中からの2月は無給ってこと?
勘弁してよ。無理だよ死んじゃうよ。
いくら文句を言っても、この判断は覆らない。
(事業所判断の事業所閉鎖なんだけど、これって給与遅配にはならないわけ?)
こちとら生きてくのに働くほかないわけだから、ただ単に仕事だけ奪われちゃうのは困る。
で、登録したわけ。派遣会社。
今はこのコロナ禍で官公庁絡みの仕事が沢山あって、すぐ短期の仕事見つけてくれたかんだけど、そこそこ衝撃的だったのよ。
まず、中高齢の人たちがすごく多い。
いや、僕もまさに中高齢なんだけど、本業がありそうな人が一人もいない。
聞くと、皆このコロナ禍の間中に降って湧く短期の仕事をハシゴして今日まで来たんだとか。
そのほとんどが「A社とB社とC社はもう勤怠悪くてNGになっちゃった。あとはD社とここしか紹介してもらえない」
「え、B社は支社長が変わったから、また登録し直せばいけるよ」
という情報交換をしている
「ふええ、このコロナ禍が治まっちゃったらどうするの?」って聞くと「多分もう1,2年は行政が短期のコールセンターがあるだろうし、もしコロナが収まれば、今度は民間がコロナ治まったから経済施策やろうってなるから、数年は食いっぱぐれない。その頃には5年抵触日が来るから無期雇用になれる」だって。
ここでいう”5年抵触”っていうのは雇用に関わる法律のことで『同一企業で5年以上有期契約している人は、無期雇用者に切り替えなければならない』っていうものね。
うわあ、おめでたい…。
まず「多分数年(X年)は食いっぱぐれない」のXに勝手に5を入れちゃってるとこもおめでたいし、仮にこういった状況の回復期まで5年以上かかったとして、今いる企業が馬鹿正直に雇用を与え続けてくれると思っているところもおめでたい。
もちろん、このルールができた目的が『非正規雇用者の救済』なわけだから、行政的にも『このルールを作れば、ワーキングプアが減るぞ!ヨシ!』と思って作ったんだろう。
でも企業側の視点で見れば、この人達は、あらゆる派遣会社で仕事が長続きせず、自分のとこに流れ着いてきたジプシーだ。
というか、元々長期の仕事が沢山あるなかで、わざわざ短期の仕事で何年もハシゴする道を選んでいる人を『無期雇用にふさわしい人材』と判断する可能性は限りなく低い。
つまり…この人達は、すべての派遣会社を一通り回ることでしか、生きていく道がないのだ。
こりゃあ、こんだけ次々と派遣会社ができるわけだ。
そして、この人達は揃いも揃って日払いの事情に詳しい。
「この会社は日払い申請したら出るのが早い」
「ここは、申請してから振込まで時間がかかるが全額でる」といった、会社ごとの情報を事細かに持っている。
なんの用事かはわからないが、とにかく明日お金が必要な人ばかりなのだ。
名誉のためにいっておくが、ここの業務はかなり時給が良い。
基本、一人暮らしであれば生活に困らないくらいの収入になるはず。
にも関わらず、いつも休憩室で日払い申請後の支給タイミングで派遣会社と喧嘩になっているのだ。今日の給料が常に今日必要な人たち。
要は、めちゃめちゃ金遣いが荒い人たちなのだ。
日本の経済の、そこそこの割合をこの人達が回しているわけだ。
ということは、この人たちを雇用する場所が枯渇すると、日本経済が停滞する。
経済を回すには、仕事が必要。
人材会社の役割は「需要と供給を調整すること…」
人材会社、やってみようかな…。